カーラッピングのフィルムをカットする際に傷をつけない方法はある?
カーラッピングをするときには業者に依頼するにしても、DIYでおこなうにしても傷をつけてしまうのが心配になりがちです。
フィルムをただ貼るだけでラッピングできるなら問題はありませんが、実際には大きめのフィルムを車に合わせてカットしていかなければなりません。このときに無事な状態で済ませる方法はあるのでしょうか。
カッターで切る以上は回避できない
結論から言ってしまうと、フィルムをカッターなどの刃物で切ろうとしている限りは傷がついてしまうリスクを完全に回避することはできません。ラッピングを美しく仕上げるためにはシームレスにする必要があります。あるフィルムと別のフィルムの接点はぴったり一致させるようにしたいでしょう。
ライトやフロントガラスの上などはカバーしてしまわないようにしつつ、できるだけ広い範囲を覆えるようにしたいというのはもっともな考え方です。フィルムの端の部分は光の当たり方によっては目立ってしまうため、できる限り気にならない部分でぴったりとカットしておくのがきれいに仕上げるためのコツとしてよく知られています。
しかし、それにこだわり過ぎてしまうと、切りにくいところにカッターの刃を入れなければならないことも多く、手元が少しぶれてしまったときに刃が当たってしまうのです。ラッピングの下に隠れてしまえばそのときは問題ないかもしれませんが、そのミスが原因で剥がれやすくなってしまうことも稀ではありません。
また、ラッピングが不要になって剥がしたときに目立ってしまって塗装を依頼しなければならなくなることもあります。フィルムを貼った状態で車の本体や塗装の部分に一切刃が触れないようにしてフィルムだけをカットするのはとても難しいのです。
先にフィルムを切っておけば良いのではないかと考える人もいるでしょう。確かに車に合わせて先にカットしておけば大丈夫だと言えます。しかし、実際に貼ってみないとぴったりと隙間なく貼ることは困難で、微妙に余白ができてしまうこともあります。
少し大きめだったというときには我慢するか、やはり車にフィルムを貼った状態で切らなければならないでしょう。そのため、フィルムを先に切っておいたからといって傷をつけてしまうリスクをゼロにできるわけではないのです。
ナイフレステープを活用してみよう
カッターを使って切るという行為が問題になっているのは確かです。カッターのような鋭利な刃物を使うことなくフィルムを切ることができれば車は無事な状態にできるのは明らかでしょう。
特にカーラッピングをDIYでやりたいという人たちからこのような声は昔から大きく、各メーカーがどんな方法でできるかを考えて製品開発を進めてきました。その結果として生み出されてきた製品の一つにナイフレステープがあります。ナイフレステープを上手に使いこなすことができればカットするときに車をいためてしまう心配がありません。
ナイフレステープはテープの中に細い紐が埋め込まれているのが特徴で、その紐を引っ張ることでフィルムを切ることができます。実際にどうやって使うのかを理解するとなぜきれいにフィルムをカットできるのかがわかるでしょう。
手順として、まずはナイフレステープを車に貼りつけ、その上にフィルムを貼っていきます。この際にナイフレステープの紐が通っているところをカットする境界線に合わせておかなければなりません。ナイフレステープもカバーするようにしてフィルムを貼ることができたら、テープの末端にある紐をひき上げていきます。
すると紐がテープとフィルムを貫通する仕組みになっていて、紐が通っていたところの真上でフィルムがカットされていくのです。このようにしてカットした後で、余分なフィルムを丁寧に剥がしてしまえば美しいラッピングに仕上がるでしょう。
カッターの刃が届きにくいような場所であってもテープさえ貼ることができればきれいにカットできるのも魅力です。慣れないとうまくカットできないこともあるので、初めてトライするときにはフィルムの端っこを使ってカットしてみると良いでしょう。
紐を引っ張り上げるときの角度や力加減がわかると簡単にカットできるようになります。DIYでカーラッピングをするなら失敗しないためにナイフレステープを活用しましょう。
業者に詳しく相談してから依頼しよう
業者に任せてカーラッピングをしてもらうときにもナイフレステープの存在を知っているとより安心して任せられる業者を選び出せます。ナイフレステープが登場する前は職人芸でフィルムをカットしていたのは確かで、その頃に腕を磨いてきたスタッフがラッピングをしてくれる業者も少なくありません。
確かにたくさん経験を積んでいるなら安心と考えることもできますが、作業をしているのは人なのでちょっと集中力が欠けてしまったり、周りから雑音が聞こえたり、声をかけられてしまったりしただけで手元が狂ってしまうリスクはあります。
施工業者としても多少のリスクはあることを考慮し、注意書きとして、施工方法の都合上でミスが生じてしまう可能性があり、車を傷つける可能性もあると明記していることも少なくありません。逆に言えば、そのような説明をしている業者ではカッターで切断する方法を取っているとも言えるでしょう。
業者としてはナイフレステープを使用せずにカッターで切っていればコストも削減でき、利益を増やすことも価格を下げて顧客を呼び込むこともできます。だからこそ、ある程度の技術を持っているスタッフがいる場合にはナイフレステープを使っていないことがよくあるのです。
しかし、業者に依頼して少し傷が付いてしまいまして申し訳ありませんと言われたり、フィルムの下に隠蔽されてしまったりしたら悲しいのは確かでしょう。そのようなトラブルを避けるためにはナイフレステープなどの予防措置をしていて、カッターを使わないようにしている業者に依頼するのが賢明です。
ナイフレステープはあくまで誰もが使える簡便なアイテムなだけであり、他にも傷をつけないでカットできるようにするための製品が考案されてきています。業者に依頼するときにはどのような方法でカットしているのかを聞いてみるようにしましょう。
その方法ならきれいにカットできるのか、カットしたときに車の方は無事なのかということを詳しく説明してもらい、納得したうえで依頼するのが重要なのです。
カーラッピングをするときにはフィルムを貼り付けて、余分なところをカットすることできれいな姿に仕上げていきます。昔からカットするときにはカッターでフィルムだけを切るようにしていき、車の本体や塗装に触れないように細心の注意を払っていました。
ただ、ちょっとしたミスで車に傷がついてしまうのは明らかで、鋭利な刃物を使って切ろうと考えている限りは回避することはできません。しかし、ナイフレステープが登場したことによって傷を全くつけるリスクがない方法でカットできるようになりました。
DIYでカーラッピングをするときには欠かせないアイテムとなっています。業者に依頼するときにはナイフレステープなどの最新のアイテムを使っているところに依頼すれば安心です。職人芸としての技術任せできれいに仕上げてもらおうとすると安くて済む可能性があるのは確かですが、リスクもあるということには留意しておかなければならないでしょう。