車にフィルムシートを貼るカーラッピングってなに?
カーラッピングとは名前の通り車にフィルムシートを貼ってラッピングすることです。
いろいろな道具を揃えたり技術も必要なので業者に頼みがちですが、コツさえ掴めれば自分でラッピングすることも可能です。
主に車のデザインや色を変えたいときに行いますが、ラッピングをすることで古い車を新車のようにピカピカに見せることもできます。
もくじ
カーラッピングのメリットや専門家に依頼する費用は?
カーラッピングは塗装した上から貼るだけなので、塗装と違って気に入らなかったり、またイメージを変えたいと思った時は、はがすだけで簡単に元に戻せることがメリットといえます。
また、ラッピングをしていれば直射日光による影響を受けにくいので、きれいな状態のまま乗り続けることができます。
きれいな状態であれば、売却する時に高い金額で買い取ってもらえる可能性が高まるでしょう。
このようにメリットが大きいのですが、ほとんどの人はラッピングをする際は専門家に依頼しています。
その理由は、自分でやるとシワが入るなどして上手くいかないことが多いからだと考えられます。
無地のものや、一部分だけのラッピングであればまだよいのですが、派手なものやおしゃれに見せたいときは、専門家に施工をお願いするとやはり仕上がりが違ってくるものです。
自分でラッピングせずに専門家へ依頼する場合は、300,000円から800,000円ほどの費用がかかります。
フルラッピングか一部分だけかにもよりますし、また細部までこだわったデザインを依頼するのであれば、さらに高額になることもあるでしょう。
自分でラッピングに挑戦してみよう
自分でフルラッピングをするときの費用は、おおよそ150,000円から400,000円程度とされています。
予算によって、どの場所をどのくらいの範囲でラッピングするのかを決めておくことも大事です。
もちろん最初にカッターやフィルムなどの最低限の道具を揃える必要がありますので、その分の費用もかかります。
施工をするときは、一人で行うのは難しいので家族や友人などにお願いして、手伝ってもらうようにしましょう。
ラッピングはフィルムを引っ張りながら行うので、一人が引っ張っておいて別の人が圧着させるなど作業の分担をした方が楽にできます。
また、かなり時間がかかるので、一人で作業をしているとなかなか終わらないことに焦り、施工が適当になってしまうこともあるでしょう。
そういった意味でも複数人で施工をすることで焦ることもなく、思ったより簡単にラッピングができるのです。
道具や人が揃ったら、下準備を行います。
施工前には洗車をしておき、耐久性を高めましょう。
洗車が不可能であれば、スプレーなどを活用して脱脂をしておけば大丈夫です。
クリーナー系は強すぎるので、シリコンオフのスプレーを使用するとよいでしょう。
ラッピングフィルムのカットと貼るときの注意点
初心者がいきなりフルラッピングをするのは難しいので、最初は狭い範囲から始めて慣れてきたら全体のラッピングに挑戦するのが良いでしょう。
フィルムを選ぶときは施工したい部分よりも余裕のある大きさを選ぶようにします。
作業時は施工する箇所にピッタリ合わせてカットするのではなく、必ず大きめに切りましょう。
無駄にしたくない気持ちからギリギリの大きさで切りたくなりますが、フィルムは後で塗装面の裏側に折り返さなければいけないので、余裕を持たせておく必要があるのです。
どのくらいの余裕があればいいのかは一概にはいえませんが、フィルムが足りなくならない程度で、できる限り大きめに切りましょう。
カットが終わったら次は貼る作業に入りますが、貼るときにも注意が必要です。
裏にはリケイ紙というものが付いていますが、この紙を一気にはがして一度に貼り付けようとすると、失敗する可能性が高くなります。
まずはリケイ紙を少しだけはがして、端のほうからゆっくり貼っていくようにしましょう。
スマートホンの画面にフィルムを貼るのと同様に、少しずつ丁寧に行います。
この作業を適当に行うとすべて台無しになってしまいます。
ラッピングフィルムの貼り方とコツ
貼るときには、カーラッピング用に販売されているスキージーと呼ばれるヘラを使用します。
このスキージーで空気を押し出すように貼っていきます。
専用のものが手に入らなかった場合は、普通のヘラを使うことになりますが、エッジに注意が必要です。
塗装面にシートを載せてヘラで押していきますが、エッジで塗装面に傷が入ったり、フィルムが破れたりする恐れがあります。
ラッピングをはる時は、温めながら作業をするのでヒートガンも必要です。
ドライヤーでも構いませんが、熱量が足りず上手く貼れないことがあります。
ヒートガンは300度近い温風でシートを柔らかくしてくれるので、スキージーで空気を出しながら、スムーズに作業ができるのです。
このときは温風を一点に当てすぎないようにしましょう。
小物やボンネットの場合は、シートを裏側に折り返します。
あまり強い力で行うと問題が発生することがありますので、ヒートガンを当てながら慎重に引っ張って折り返すのがポイントです。
裏側に折り返したら、耐久性を高めるために裏側もしっかりと圧着させましょう。
最初は上手くいかないかもしれませんが、コツを掴めば簡単にできるようになります。
貼り終わった後はどうすればいい?
シートを貼り終えたら、余分な部分をカッターで切り取っていきます。
とくに初心者は力加減がわからず、大きな力を加えすぎて傷をつけてしまうことがあるので、十分に注意して作業を行いましょう。
シート自体は耐久性が高くなっていますが、カットにはあまり力を入れる必要はありません。
切るときは裏側が見えないからとギリギリまでカットしてしまうと、あとでシートが収縮した時に、はがれるなどの問題が起きることがあります。
シートは塗装面に圧着しますが、収縮する可能性があるのです。
このような事態にならないために、カットするときには最低でも1㎝程度は残しましょう。
広範囲にラッピングをするときには、サイズを間違えないように気を付けます。
少しなら足りなくても大丈夫だと考えがちですが、シートが足りないと大きな問題につながることがあります。
ラッピング用のシートは、決して安いものではありません。
何度も施工を行い慣れてくれば、失敗自体は少なくなるでしょう。
しかし、サイズを間違えてしまうと意味がなくなりますので、選ぶときには十分に確認することが大切です。
ラッピングの上手なはがし方は?
ラッピングをしてみたが気に入らなかったり、飽きてしまって、はがしたくなることがあるでしょう。
そのようなとき、ラッピングは簡単にはがすことができます。
ただ貼り付けているだけといっても、耐久性のあるものを圧着させているわけですから、多少は力を加えなければなりません。
温めずにはがすことも可能ですが、基本的には、温めながらゆっくりと手ではがしていきます。
しかし、あたためすぎるとノリが塗装面に残ってしまい、ベタベタになることがあるので注意しましょう。
まずは折り返し面から力を入れて、ゆっくりと引っ張っていきます。
一度はがしてしまうと元に戻すことはできませんので、少しでも迷っている場合ははがさないようにしてください。
思ったより簡単にはがれるからと、スピードを上げるとノリが残ってしまいます。
もしもノリが残ってしまったら、落とすには少々手間がかかります。
何も使用せずにノリを取ろうとすると、車を傷めてしまうので厳禁です。
拭き取る際は、灯油や潤滑剤などのすぐに揮発しないものが適しています。
灯油や潤滑剤をタオルに染み込ませて拭き、すこし時間をあけてから再度拭きましょう。
何を使用するにしても、事前に塗装面に影響が出ないことを確認し、火気のない換気の良い場所で行います。
ノリを落とした後は、洗車をして油分を落とすのも忘れないようにしましょう。