カーラッピングとSNSは親和性が高い!?期待できる相乗効果とは
デジタル広告が当たり前となった現代において、アナログ広告は今こそ再注目の宣伝方法であると言えます。とくにラッピングカーは、新しいものを訴求する顧客に対し、斬新な空間を提供し、情報過多の現代にアジャストした広告方法です。今回はそんなラッピングカーとSNSが、どのような相乗効果が期待できるのかなどを説明したいと思います。
Web広告が主流の現代におけるラッピングカーの魅力
企業にとって、Web広告やオウンドメディアなど「デジタル媒体」の宣伝方法が、現代のマーケットの主流であると言えます。
デジタル媒体の広告のメリットは、一言でいえば「実体のなさ」であると言えます。実体がないからこそ、その運用は時や場所を選びません。さらに、内容の修正も簡単であり、宣伝効果もデータとして明確で素早く、正確であり、なおかつ保存すらも簡単です。
一方で、デメリットは、初期費用が高く、運用費もさまざまであり、データの作成や修正には専門性が高く求められるという傾向があるという点があります。それでも、その費用対効果は非常に高く、市場の成長も著しい今となっては、企業側もSNSアカウントを取得し、顧客とコミュニケーションを取るのが当たり前となっております。
このように、デジタル媒体の宣伝方法の台頭の甲斐もあって、オンラインでのプロモーションは企業と顧客の距離をグッと近づけるものとなりました。しかし、デジタルパイオニアの「ミレニアル世代」からデジタルネイティブの「Z世代」へとマーケットの中心が変わりゆく今だからこそ、彼らにとって物珍しい「アナログ媒体」の直接的なコミュニケーションが重要であるのではないでしょうか?
彼らにとってネット広告は、ネットに載っているというだけで無条件に珍しさがなくなり、本音を言えば飽き飽きしていると言えます。「日本屋外広告フォーラム」が行ったアンケートによると、彼らは、デジタルの世界でなく、実世界に刺激を求め、興味を抱いているという分析結果があるようです。そんなふうに考えている彼らの前に、見たこともないインパクトのある広告媒体が現れたらどう思うでしょうか?
そこで提案したいのがラッピングカーです。初期投資こそかかるものの、掲載料やランニングコストはほとんどかかりません。そんなラッピングカーの強みは、その自由度にあります。車を大胆にラッピングしても良いですし、ポイントラッピングも可能です。面白い、珍しいだけでなく、カッコイイ・カワイイでも良く、また、奇をてらってキモい・ダサい、そういったラッピングも印象に残りやすいという点が魅力と言えます。
ラッピングカーを活用する企業の中には、キャラクターを使用して目を引いたり、また、気になるメッセージや画像を乗せたりすることで、検索・拡散を狙っているところもあります。なかには、QRコードを載せたラッピングカーもあります。超情報化社会の今だからこそ、デジタルで顧客との距離を縮め、アナログでハートをつかみ、再びデジタルで発信し拡散する。これが理想の宣伝像の一つではないでしょうか?
ラッピングカーはSNSとの親和性が高い
実は、ラッピングカーとSNSはとても親和性が高いと言えます。なぜならば、企業・顧客の双方にwin-winな関係が成り立つからです。それを説明するために、少しSNSの歴史を紐解いていく必要があります。SNSが顕著になったのは、もともとはブログからであり、当初は文章の交流が主流でありました。
その後、より簡素化・簡略化が進み、今ではつぶやきや写真を載せることで、ライトにソーシャルネットワークと関われるTwitterやInstagramが人気を集めるようになりました。その経緯があって、それまでは希薄だった個人間の距離はみるみる縮み、今では会ったことも見たこともない、そして住む地域が遠ければ、性別・年代も違う人同士が簡単につながれる時代へと変わりました。
そして、価値観の共有や共感を求め、スマホ一つで簡単に情報を検索・発信できるようになり、今となっては、人の数だけ情報発信元がある状況と言っても過言ではありません。つまりは、一度話題を呼べば、それはドミノ倒しのように波及し、一夜で爆発的に知名度が上がる可能性を秘めているのです。
そして、今やインターネットに慣れた顧客側は、SNSで共感・注目を得たいと思う人が多い一方で、飽和したインターネット上にある情報は、もはや珍しくて目を引くものが少ない印象へと変わり、最近では、ネイティブな利用者はオリジナリティーを求めて実世界のもの、唯一的・限定的なものを目的として探す傾向にあります。
一方で企業側は、ある程度お金をかけてでも、世間に認知してもらいたいという目的があり、そういった点で街行く人の興味・関心を惹くラッピングカーは、双方の目的を同時に満たすものであると言えるのです。
注目すべきはInstagram×ラッピングカー
先にも述べたとおり、スマホ保有率の高い現代において、企業がSNSマーケティングをすることは不可欠であると言えます。数多くあるSNSの中でも、写真のシェアに特化している「Instagram」は、とくにラッピングカーとの相性がとても良い傾向にあると言えます。というのも、Instagramの利用者が、他者からたくさんの共感や高評価を得るためには、写真の面白さや珍しさが重要であり、ラッピングカーはそんな需要を満たしやすい特性があるからです。
目立つことを目的とするラッピングカーは、存在だけで目を引く可能性があるだけにとどまりません。いつも同じ場所にある訳ではないラッピングカーは、その出会いはいつも偶然で、また、出会う時間帯や環境など、ちょっとしたタイミングのずれによって、見方が大きく変わる可能性があります。例えば、猫のキャラクターがラッピングされた車の周りに、本物の猫が数匹いるだけで、いわゆる「インスタ映え」するのです。
とくに同世代に強い影響力を持つ「インフルエンサー」の多いInstagramでは、イレギュラーに知名度が上がることもあります。YouTubeの例となってしまいますが「PPAP」という曲で有名なピコ太郎も、特別に広告・告知などしていないにも関わらず、ジャスティン・ビーバーというインフルエンサーの目に留まったおかげで、一躍、ワールドワイドで有名な存在へとなりました。
このように、ひょんなことからバズりを呼んで、大きな広告になることも決して少なくはありません。インスタ映えする要素が大いにあるラッピングカーは、Instagramとの相性が良く、デザインも置きに行った無難なデザインよりも、ある意味賛否の別れる突き抜けたデザインの方が良いかもしれません。ただし、その逆もしかりで、悪評もとめどなく広がることがありますので、その辺は注意が必要となります。
このように、日々目まぐるしく移り変わる情報社会のなかで、それまでの当たり前であった常識もいつの間にか古くなり、気付けば、いつしか通用しないようになりつつあります。スマホ一つで誰もが情報を発信し、同時に、受信できる世の中において、企業広告のあり方も変わりつつあります。そんな激しい潮流の中で、競合他社を出し抜くために求められるのは「柔軟さ」であり、ラッピングカーはその柔軟さも持ち合わせているように感じます。そのデザインも変幻自在で、自由度が高く、費用も抑えられ、SNSとの相性も抜群のラッピングカーを、宣伝方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?