カーラッピングは意外と簡単?車をDIYしよう
カーラッピングを行いたいと考えた場合には選択肢として業者に全てを任せるか、自身で行うという方法があります。車の色を変えたい場合の手段として塗装がありますが、塗装するためには専門の知識と道具が必要です。
もくじ
カーラッピングの仕組みを知れば簡単
カーラッピングは簡単に言えば車をラッピングしてしまうというもので、ボディに特殊なフィルムを貼り付けることによって表面を保護したり、また色を変えたり模様をつけたりするというものです。
一般の個人向けの車ではあまり見かけなかったもので、主にバスやトラックなどで宣伝広告を行うために広く使われていたものですが、近年は個人でも使うようになっており、そのための業者も増えています。
メリットとしてはフィルムを貼り付けるだけなので塗装と違ってそれほど手間がかからず短期間のうちに行うことができるほか、よくジェットプリンターを使って様々な模様を描き出すことができるため、それまで専門の塗装工が行っていたような繊細な絵も簡単に車のボディに描くことが可能です。
またフィルムは剥がす事が可能で、本来の塗膜を保護し綺麗な状態に保つという効果もあるため、自動車の価値を長く維持することが出来ますし、一定の厚みのある保護タイプのフィルムであれば飛び石などによる傷を防ぐことが可能で、いつまでも車をキレイな状態にすることができます。
カーラッピングをする理由とは?
商業向けのものであれば宣伝広告を行うことが目的としてカーラッピングをするのが一般的ですが、個人が行うような動機にはいくつかの種類があります。
一昔前の理由はいわゆる痛車を作るために利用するというもので、この場合にはインクジェットプリンターで簡単にアニメのキャラクターなどを車のボディに描くことができるため、その分野の趣味のある人が利用しています。
一方でこのような目的ではなくもう片方で増えているケースは、車のボディそのものを保護することを目的として行う人達がいるという点です。この場合には高級スポーツカーなどの所有者で、ボディを保護することを目的に行いますし、また色や模様のついたフィルムを用いることによって簡単にカスタマイズすることができ、車をドレスアップする手段に用いるケースもあります。
いずれにしても行うためには相当の費用が必要であるため、その動機はかなり趣味的なものになりますが車のボディを守るという価値を維持するという点においてもこのラッピングをする行為はメリットそのものです。
任せるのであれば業者選びが大切
カーラッピングは車の再塗装などとは異なってフィルムを貼り付けるだけで簡単というイメージがありますが、実際には塗装ほどではないにしても車を預けて施工を行ってもらえば、その施工にあたる業者の良し悪しが重要となってきます。
基本的な流れとしては車の形状に合わせてフィルムをカッティングし、それを貼り付けるというものですがその前に車のボディを綺麗な状態にしておく下処理も欠かせません。ゴミがフィルムと車の間に挟まってしまっている場合には出来が悪くなるだけでなく、後から破れてしまうというケースもありますし、下の塗膜に傷をつける恐れがあります。
また使われるフィルムについても、目的に合ったものを選ぶ必要がありますし、アニメのキャラクターを描くにしてもその印刷に必要な機材がしっかりと揃っているかがポイントになってきます。
いずれにしても手作業がほとんどですから、その良し悪しが重要となってくるもので、また一定期間の保証期間についても設定されているところを選ぶ方が、安心し施工後の車に乗ることができます。
DIYでもラッピングすることはできるのか
カーラッピングを行う上で重要となってくるのがそのフィルムを用意するということで、実際のところフィルムを調達できれば誰でも行うことができます。これらは塗装と違ってそれほど多くの道具も必要なく時間を空けて行えば誰でもできることとも言え、現在でもフィルムだけを販売している業者も多く存在しています。
フィルムだけであれば宅急便で送ることができますから、地方に住んでいる人でも手軽に行うことができますし、施行するのは本人ですからその分だけ費用を抑えることが可能です。このようなことからカーラッピングを楽しんでいる人達も多く存在していますが、実際に貼り付ける場合には技術が必要で、一度でうまくいく人もいればダメなケースもありますから、確実に綺麗な状態でラッピングをしたいと考えた場合には業者に依頼するのが最も早い方法と言えます。
また最初から車全てをラッピングするよりも、部分的なラッピングで経験を積んでいくというのもDIYでカーラッピングを楽しんで行く方法です。この場合には、費用も抑えられて車をワンポイントでドレスアップすることができます。
カーラッピングをした後の注意点は
ラッピングに使われるフィルムの耐久年数は3年から5年とされており、基本的にはこの年数に合わせて施工し直すのものです。このようなサイクル性のあるものですから商用向けには広く利用されていますが、個人向けではあまり重視とされない傾向にあります。
ただやはりトラブルを避けるためにも短い期間で施工することが重要で、特に剥がす時に与える車への影響を考慮しなければなりません。将来的に貼り替えることが前提のフィルムとはいっても、耐用年数が過ぎてくると固着が進み剥がすのが難しくなります。
のりが残ってしまうような程度であれば下地処理をするだけで済みますが、塗膜を痛めてしまうような場合には塗装のやり直しをしなければならないことにもなりかねません。新車のような場合にはこのようなリスクは少ないですが、それなりの年数を経過した車については塗膜が劣化していることもあり注意が必要です。
またフィルムを貼った後には通常の車のボディとは異なる状態となるため洗車をする時には、あまり強く傷つけないようにする必要があり、洗車機や高圧洗浄を利用するのは避けた方が良いと言います。
カーラッピングの費用はどれくらいかかるのか
費用は実際のところケースバイケースで、明確な値段設定をされているところは多くはありません。理由としては、車の形状がそれぞれ異なることで大きさだけでなくその形が影響を与えるためです。
いずれにしても基本的には施工をフルラッピングで依頼した場合、軽自動車であれば最低35万円以上、スーパーカーなど特殊な形状をしている車については100万円程度かかります。施工を行ってもらいたいと考えた場合には、業者に実際に施工をしてもらう車を見てもらって判断する必要があるものです。
一方でフィルムだけを購入して自身がDIYで作るという場合には、人件費が不要となるので半分程度の費用で行うことが可能です。ただ実際に施行するとなれば相応の技術が必要となり、道具もそれほど必要ないとは言っても、ある程度の数を揃えなければなりません。
また、一人で行うよりも複数の人が助け合って行うほうが効率よく行うことができます。理由としてはフィルムは薄く風になびきやすいものですから片方をしっかりと持って行ってくれた方が、ボディに密着させることが容易だからです。 いずれにしてもワンポイントの施工であれば数万円程度で行うことができますが、フルラッピングをしようと考えた場合には、DIYでも10万円以上の出費が必要となります。
カーラッピングはフィルムを調達すれば誰でもできるもので、DIYで楽しんでいる人も少なくはありません。一方で施工する時には一定の経験が必要で、綺麗に最初から仕上げて欲しい場合には業者に依頼するのが最も安全な方法です。またDIYで始める場合にはパーツごとの施工を行なって、経験を積み重ねていくことが費用を抑えて最終的に上手くなる方法と言えます。