痛車作りで失敗しないために!痛車作りで注意したいこと
痛車デビューするために最初にやるべきことは、「痛車を製作する」ということです。車があってもカーラッピングしなければ痛車にはなりません。「じゃあ、さっそく痛車を作ろう!」と意気込んでも、失敗しては元も子もありません。そこで今回は、痛車を作る際に失敗しないカーラッピングの3つのポイントを解説しましょう。
採寸
1つ目のポイントとは「採寸」になります。この採寸がきちんと行われているか否かで、痛車のクオリティに大きな影響を及ぼしてしまうのです。「でも、寸法を測るだけならカンタンでしょ!」と甘く考えないでくださいね。痛車作りで最初につまずきやすいのが採寸です。「自分では100%だと自信満々でも、実は採寸ミスをしていた」なんてことはザラにあります。
■ショップ丸投げはよくありません
「採寸って、適当にやっても車種がわかっていれば、ショップがちゃんとやってくれるでしょ」とショップに丸投げしようとしていませんか?採寸は結構時間がかかるので、採寸の費用を支払っている場合を除いてユーザーの申告通りに作業が進んでいくのです。面倒だからとショップに丸投げしても、よくないことを知っておきましょう。
■採寸は1mm単位で正確に
採寸で失敗する原因の多くは、大雑把に採寸したことによって起こるカーラッピング用のシール不足です。たとえば、ボンネットを採寸してその通りシールを作ってもらい、いざ貼ってみると「あれっ!?シールが端まで届いていなくてボンネットが見えてカッコ悪いぞ」となってしまうのです。そのため、大雑把な採寸でなく1mm単位での採寸を心がけてくださいね。
■メーカー公表値は実は不正確
たとえばボンネット前面にカーラッピングを施すとき、メーカーが公表しているボンネットの数値を使えば簡単で正確だと思いますよね。それが実際には不正確な数値となってしまうのです。その理由は、メーカーが公表するサイズは平面的で実際の凹凸が考慮されていないからです。したがって、メーカー公表値で出来上がったステッカーは、実際のボンネットより小さい仕上がりになってしまうので、充分注意してください。
■採寸は最大幅で計測しよう
では、ボンネットの採寸はどのようにするのがよいのか解説しましょう。横幅はボンネットの中央で計測します。計測の方法もメジャーをボンネットにピッタリ当てて、凹凸もしっかり計測してください。次に最も間違えやすい縦幅ですが、計測位置はボンネットの中央部になります。
ボンネット下部(フロントグリル側)は問題ないですね。問題はボンネット上部で、実際のボンネットの位置ではないのがポイントになります。上部は、ボンネットの右端と左端を一直線に結んだところになるので、ボンネットよりも少し上のフロントガラス部分が縦幅の上部となるのです。ここはしっかり押さえておきましょう。
ステッカーを貼る位置
2つ目のポイントは、ステッカーを貼る位置になります。採寸が完了して出来上がったステッカーを貼ってみると、「えぇ~、推しメンの頭が半分なくなっちゃったよ」なんて、残念な結果になるケースもあるのです。このような失敗をしないようにするには、ステッカーを貼る位置の形状と実際のステッカーを見比べて、カットされる部分がないか確認しておくのがポイントとなります。
■ステッカーは実寸より数センチ大きめに注文
「採寸は絶対間違いなく図ったのに、なんで失敗したの!?」と疑問に思うかも知れませんが、採寸がきちんとできていてもこの失敗は起きてしまうのです。ボンネット上のくぼみやライトの形状でも、ステッカーが切れてしまう可能性があります。出来上がってきたステッカーをボンネット上で位置調整ができるよう、実際の大きさより縦横とも数センチ大きめに注文すればこの失敗防ぐことができますよ。
時間の余裕
3つ目のポイントは、時間の余裕です。ボンネットの採寸もステッカーの注文も問題なく完了して、届いたステッカーを見るとワクワクしてしまいますよね。「よーし、急いで貼るぞー」と意気込むのはよいのですが、焦るのは禁物です。なぜなら、痛車作りで失敗する最も多い原因は「焦り」だからです。とにかく急いで貼って、早くドライブしたい気持ちは痛いほどわかりますが、ここは一旦落ち着きましょう。ウインドウガラスにスモークフィルムを貼るのとはまったく異なりますから。
■ボンネット1枚3時間は必要だと自覚しよう
先にもお伝えしていますが、痛車のステッカー貼りはウインドウガラスにスモークフィルムを貼るのとは訳が違います。なにせ1m以上の大きさのステッカーを貼るため、それなりの作業時間が必要なことはわかるでしょう。通常ボンネット1枚にかかる作業時間は最低3時間と覚えておいてくださいね。
■愛する推しメンのためなら時間は惜しまない
痛車作りは誰かとの競争ではありませんよね。「愛する推しメンをみんなに見てもらいたい!」そんな想いを込めて痛車作りに挑まないと、推しメンに失礼です。目指すのはクオリティの高さですよね。ならば、時間をたっぷり使ってクオリティの高い痛車作りを目指しましょう。
■助っ人がいるとよりクオリティが増す
一人での作業より助っ人がいたほうが、より高いクオリティを目指すことができます。なにしろ1m以上の大きさのステッカーのため、一人で貼るより二人の方が位置調整も楽なうえ4つの目で確認できるので、小さな気泡も見逃さずにすみます。小さな気泡や少しのシワもない痛車は、耐久性にも優れてきます。逆に小さな気泡や少しのシワがある痛車は、ステッカーが熱を持った時に浮きの原因となり、浮いた部分に砂やホコリが付着してステッカーがはがれる原因となってしまうのです。
■ステッカーを貼るときのコツは、伸ばして貼らないこと
クオリティの高い痛車を作るコツは、「ステッカーを伸ばしながら貼らない」ことです。気泡やシワを作りたくないばかりに、ステッカーを伸ばしながら貼りがちですが、伸ばしながら貼ってしまうと逆にはがれの原因になってしまうのです。「だって伸ばした方がキレイに貼れるよ」と思うかもしれませんが、実は痛車用のラッピングステッカーは熱を帯びると元の形状に戻ろうとする特製があるのです。たとえば、「伸ばしてキレイに貼れたー」と思っても、真夏になったら「アレっ!?ステッカーちぢんでるじゃん」となってしまうのです。
■ドライヤーはシワや気泡を取り除く優秀なアイテム
「気泡やシワがあるなんて絶対に嫌だけど、どうしてもできちゃう」と悩んでいる方へ、シワや気泡を取り除くための便利アイテムを紹介しましょう。そのアイテムは「ドライヤー」です。シワができてしまった場合は、まずシワの部分までステッカーを優しくそっとはがします。シワの部分まできたらドライヤーの熱風を当てればシワがなくなり元通りになります。
理由は先にも述べましたが、カーラッピング用のステッカーは熱を与えると、元の形状に戻ろうとする特製を利用しているからです。ただし、あて過ぎには注意してください。痛車作りにシワや気泡は必ず現れる敵なので、ドライヤーという武器をあらかじめ用意してのぞみましょう。
痛車を作る場合、フルラッピングをショップに頼むと数十万円の費用が必要となります。「できるだけ費用を抑えて、わが手で痛車を作りたい」と、多くの方が望んでいることでしょう。とはいってもやはり素人のため、痛車作りには失敗は付き物となってしまいます。それでもできるだけ失敗しないコツは、「愛情を持ってゆっくり時間をかけて作ること」です。なぜなら、採寸からステッカーの注文、とくにステッカーを貼る際には充分な時間の余裕をスケジューリングして作業した方が、クオリティの高い痛車を作ることができるからです。とにかく失敗せずに高いクオリティの痛車を作りたいと望む方は、痛車専門ショップに相談しましょう。