カーラッピングを施した車の手入れ方法
カーラッピングを施している車は現在数多く存在しています。ただ、このようにラッピングを施した車の表面にはフィルムが貼られている状態なので、一般車両と同じ手入れをしてはいけない場合があるのをご存知ですか。まずは正しい手入れの方法を知るところから始めましょう。
洗車には十分注意しておこなうのがポイント
カーラッピングで利用されているフィルムは、剥がすことができるタイプですが、高い耐久性もある素材を利用しています。だから、少し擦ったりするだけで簡単に剥がれてしまうということはないので、それほど神経質に手入れをする必要はありません。
しかしボディを強く擦ってしまったりすると、傷がついてしまうので、洗車をするときはできるだけ優しくおこないましょう。一般車両であれば機械で洗ったとしても問題はありませんが、フィルムが貼られている車に関しては、優しく手洗いが基本です。回転ブラシだけでなく高圧洗浄に関しても注意が必要で、何も気にせずに使ってしまうとフィルムに思わぬダメージを与えてしまう可能性があります。ダメージだけでなく、貼っている部位によっては剥がれが生じてしまう可能性も増すので、機械を利用するのは避けるほうが無難です。
また、洗車というといろいろな環境でおこなえますが、夏場の炎天下での作業は避けるようにしましょう。洗車自体は水だけでなくカーシャンプーを利用することも多いのですが、炎天下だとすぐに水分が蒸発してしまい、洗車によってシミができてしまう可能性があるからです。水だけであればまだそれほど心配する必要はないのですが、安全に作業を進めるためにも、屋根の下でおこないましょう。
夏場だけでなく他の季節でも案外車のボディが高温になってしまっている場合は珍しくありません。したがって、他の季節でもできれば屋根の下で、もし無理なら晴天ではなく曇天の日や、あまり暑くない日を選んで作業を進めるようにしましょう。そうすれば、洗車によってフィルムが剥がれたり色が変わったりしてしまうこともなく、いつまでも綺麗な状態を保ちやすくなるからです。
どうしても汚れがひどくてなんとかしたい、このまま放置しておくのはどうしても避けたいというときは、業者に相談してみましょう。プロであれば、知識・技術・経験があるので、そのフィルムの状態に合っている方法で作業を進めてくれるからです。
カーラッピングをしてもらった直後の洗車には注意
カーラッピングをしてもらうと、車が一気に綺麗になるため、この綺麗な状態をいつまでも保ちたいという人もいるのではないでしょうか。そのため、今までであればあまり洗車しなかった人でも、これを機に定期的に綺麗に洗車しようかなと考えている人もいるはずです。
ただ、ラッピングをしてもらったばかりの状態では、実は車のボディとフィルムの間の接着剤がまだ馴染んでいない状態です。そのため、この時点で洗車してしまうと、手洗いで余計な力をかけていなかったとしても、フィルムが剥がれてしまったり、剥がれやすくなってしまう可能性が出てきます。
したがって、施工直後にもし雨が降ったり黄砂によって車が汚れてしまったとしても、少しの間はグッと洗車をこらえましょう。フィルムの素材によっても対応は違ってきますが、だいたいのものであれば施工後24時間はそのまま放置しておくようにするのがポイントです。
また、24時間経過すればもう気にせずに洗車しても良いかというとそういうわけではなく、フィルムの素材や状態、さらに今の季節によっても接着剤のなじみ方が変わるので、洗車は控えます。念には念をという観点からも、だいたい施工完了してから一週間は洗車をせずに放置し、できるだけ外部から余計な力をかけないように気をつけましょう。
綺麗にしたい気持ちはあるでしょうが、この期間をグッと堪えるだけで、その後のフィルムの状態がかなり変わってくると言っても過言ではないからです。また、洗車に関して分からない点がある場合は、作業をしてくれた業者に直接問い合わせてみると良いでしょう。
作業をしてくれた業者であれば、使ったフィルムに対してどのような手入れをすれば良いかということも教えてくれるからです。だから、洗車を自己判断で適当にしてしまって余計なトラブルが起きてしまうということも起きにくくなります。
ワックスやコーティングにも注意
車のボディを綺麗な状態に保つためには、ボディコーティングを施してもらったり、洗車のときにワックスもおこなうのが基本です。このように表面がコーティングされている状態になることで、汚れに対して強くなったり、耐久性も高くなることが期待できるからです。
一般車両を購入する場合、納車前にコーティングを施してもらったりする人も決して少なくありません。ただ、カーラッピングをおこなうと、それまでワックスがけをしっかりとしていたとしても、またコーティングを施していたとしても、それらが全てフィルムで覆われた状態になります。
だからラッピングの作業後に再度コーティングをしてもらうべきなのではないかとか、洗車のたびにワックスがけがいるのではないかと考える人もいるでしょう。これに関しては、たしかにラッピングをしたとしてもコーティングやワックスをおこなうことは決して無駄ではなく、上手におこなえば色あせなども防ぐことにつながります。
ただ、フィルムによってはこのようにコーティングやワックスをおこなうことができない場合もあるので注意しましょう。また、コーティングやワックスをできるタイプのフィルムであっても、素人がおこなうとなかなか綺麗に仕上げられない場合も少なくありません。
実は、フィルムを貼ったあとの作業には高い技術が必要となり、その作業をした人の技術が見た目に直結すると言っても過言ではないからです。したがって、自分で洗車するときも、手洗いで優しくおこなうことはできますが、その後のワックスはやめるようにしましょう。
さらにガソリンスタンドなどでも洗車してもらうことは可能ですが、その作業をする人も高い技術を持っているとは限りません。作業してしまってからでは遅いので、もしワックスとかコーティングとかをしてもらいたいのであれば、専門業者に任せるようにしましょう。専門業者であれば、どのような作業をすれば良いか理解しているだけでなく、どういった道具を利用すべきかなどもよく分かっているからです。
カーラッピングをすることによって、車のボディを綺麗な状態にすることができるのですが、作業後の手入れにはいくつか気をつけるべきことがあります。一つは洗車に関してで、作業をしたあとはかなり綺麗な状態なのでそれを保ちたいでしょうが、接着剤をなじませるためにも作業後一週間程度は放置するほうが無難です。
また洗車自体は機械を利用したりすると余計な力がかかってしまい、フィルムが剥がれてしまう原因にもなりかねません。また余計なダメージを与えないためにも、洗車は手洗いで、さらに屋根のあるところで作業を進めるようにしましょう。
洗車後にワックスをしたり、ボディコーティングをしてもらったりすることもありますが、カーラッピング後は注意が必要です。ワックスなどは耐久性や防汚性が期待できるものですが、素人が適当におこなってしまうと綺麗な仕上がりにならないことがあるので専門業者に依頼しましょう。